報復刑（最近感銘を受けたマンガ）

たまたまオススメのところに出たのと、7月2日までかなりの話数が無料だったので読んでみたのですが…傑作だと思いました。

死刑が廃止された代わりに、家族を殺された遺族が加害者を殺された被害者と同じ方法で殺害できるという法律が施行された日本が舞台で、基本的に1話完結なのですが、ドキュメンタリーかと思うくらい淡々と話が進んで、かなりあっさりエピソードが終わるという。

あえて掘り下げないところがすごいのですが、それよりもこの作品のすごいところが、報復刑という仮想の法律がテーマにもかかわらず、現実にあったらこういう場合はどうなの？　というところをきちんと描いているところです。

冤罪の場合はどうなるのか？

報復刑に反対している人権派の弁護士の家族が殺されてしまったら弁護士はどうするのか？

いじめで子供が自殺した場合、親はどうするのか？

子供が親を殺害した場合は？

というように、考えうる可能性をきちんと物語にしていて、実写映画化してほしいとも思いました。

単に加害者が悪者で、必殺仕事人みたいな人に殺されるならよくある話ですが、報復する側がごく普通の人なので、報復してやったぞバンザイ、で終わらないところが一番の見どころで、自分だったら…と色々考えさせられました。

詳しく書くとネタバレになるので、これ以上は書きませんが、検索すればある程度無料でも読めるので、ぜひ読んでみてほしい作品です。