カンニングペーパー?

カンニングペーパー?

主人公 与区 いる夫(よく いるお)
どこにでもいる高校生。名前はよくいる、なのに、名字は全国で自分とその家族だけ、というかなりのレアケースすぎて、いじられたときの反応に困るのが悩み。
容姿もよくいる感じの男の子で、勉強の成績も全国平均と大差なく、運動神経も可もなく不可もなく…のため、特にこれといった特徴はないのが特徴。
実はヒロインのことが好きだが、友達以上の関係から前に進めないという、よくあるパターンにはまっている。
やる夫とはなんの関係もないお。

ヒロイン 志田 未來(しだ みらい)
主人公の同級生。かわいい。芸能人によく似た名前の女優がいるが、見た目もそっくりで、性格もあんな感じだが、同一人物ではない。単に作者の好みでチョイスしてみたというのは内緒だ。

主人公の友人 佐藤 建(さとう けん)
仮面ライダー電王とは関係ない。名前でよく間違われるが、すべては気のせい。よく見ると、建設会社の「建」なので、万が一にも「たける」と読まれることはあってはならない。
うっかり「たける」と呼んでしまうと、黒いサングラス、黒服の謎の集団があらわれて誘拐されてしまうので注意。

テストの日。休み時間に、いる夫、未來、建の三人が、さっきのテストのことについてあれこれ語っている。
いる夫は、次のテストは国語で、最高で73点までしか取ったことがないから、なんとか80点取りたいと話している。
建はいる夫に対して、だったらカンニングすればいいじゃん。7点ぶんくらいなら、結構簡単にカンペ作れるんじゃね? と提案する。
それはそうだけど…今からじゃ間に合わないし、と困惑した表情を見せるいる夫。
だったら、私が作ってあげる、と未來は言うと、絶対に見ないでね、と、自分の席に戻って何やらメモに記入して、それを小さく折りたたむと、いる夫の制服の胸ポケットに入れた。

休憩時間が終わり、答案用紙が配られると、試験官の先生が、カンニング防止のために持ち物検査をする、と突然言い出し、いる夫はあせる。
ポケットの中にあるものはすべて机の上に出すように、という先生に対し、胸ポケットのメモを出すに出せないでいる、いる夫。
未來は知らんぷりをしている。

いる夫の前に先生が来ると、ポケットの中にあるものをすべて出すように言うが、胸ポケットだけはどうしても触れない。
疑惑の目をもちはじめた先生は、おもむろに、いる夫の胸ポケットに手をいれると、中のメモを取り出した。

これは何ですか? まさかカンニングペーパーですか?

いいえ、違います。勉強のお守りです。

思わずうそをついてしまった。
だったら見られても問題ないですね、と言い、先生が折りたたまれたメモを開くと…

……なるほど、たしかにこれはご利益のありそうなお守りですね。
そう言ってメモを折りたたむと、いる夫の胸ポケットにメモを戻した。

一体何が書いてあるのか気になったが、それよりも、おとがめなしでほっとしていた。

テストの時間中、一体何が書いてあるのか気になって仕方がなく、何度も見ようと思ったが、カンニングをしていると思われても困るので、ぐっとこらえた。

テストが終わり、いる夫が謎のメモを開くと、そこには…

80点とれたらデートしてあげる (・∀・)ニヤニヤ

……後日、帰ってきた答案用紙を見ると、76点だった。自己ベストではあったが………

おわり

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